邦画の恋愛映画といえば、漫画原作ものか安直に死を絡ませるものが多くて、正直苦手な分野です。
いわゆるアメリカ映画のラブコメとはかなり性格が違うので、日本産ラブコメという感じです。
監督はぴあフィルムフェスティバルグランプリ受賞で注目を集め、本作で日本映画監督協会新人賞を受賞したお笑い芸人を目指していたという市井昌秀監督。
劇場公開映画処女作とのことで、今後の作品が楽しみです。
市役所に務める35歳の健太郎(星野源)はこれまで女性と付き合った経験もなく、いまだに実家で両親と暮らしている。父(平泉成)も母(森山良子)も息子を気遣い、親同士が子どもに代わって相手と対面する「代理見合い」への出席を決める。そこで今井夫妻(大杉漣、黒木瞳)と知り合った健太郎の両親は、目が不自由な彼らの娘奈穂子(夏帆)のことを知り……。
そもそもこの家族と
この家族が見合いってだけでなんか笑えちゃうわけです。
盲目の奈穂子のほうが当然ながら箱入り娘なんですが、その箱入り息子と箱入り娘のラブストーリーです。
思い返せばロミオとジュリエット的な恋愛映画の王道ストーリーなのに、王道っぽい感じが全くしないのは、ロミオの奮闘っぷりが凄まじいからですね^^;
終盤にロミジュリを彷彿させるシーンがあってやっと気付いた。
健太郎ロミオも自分なりの正しい道を突き進みますが、かなり ぶっ飛んでいておかしい。
が、なぜかだんだん微笑ましくなってくるという。
その突き進む様はかなり無様なので、恋のお相手は外見で判断することができない全盲の奈穂子だからこそ成立するお話です。
そして全盲の奈穂子は、見るからにおしとやかで深窓の令嬢という雰囲気ですが・・・意外とそうでもないという(笑)
王道ラブストーリーでありながら、ことごとく意表をつくキャラ設定です。
そして「やっとハッピーエンドね!」という展開で障害が・・・ホントもう次から次にあるので、こちらも意表をつかれましたし、「この2人は一体どうなっちゃうわけ!?」とハラハラ。
障害があればあるほど盛り上がるロミジュリ効果。
結構「えっ??」っていう終わり方は賛否両論のようですが、自分は楽しかったのでありなのかなーと思いました。
まだまだ障害は続いて、ますます2人は盛り上がるのね、と思いました。
健太郎の両親は笑いで、2奈穂子の両親は正攻法で2人の恋を盛り上げます。
森山良子さんがお芝居をしているというレア感・・・
・・・というわけで、本作は恋愛におけるロミジュリ効果---障害が多ければ多いほど盛り上がる---を描いた映画だと思います。
それが正攻法ではないので面白かったです。
DVD
○吉野家 (小伝馬町・神保町)
この話題となった吉野家のシーンは泣けます。
外観は小伝馬町店。店内は神保町店だそうです。吉野家小伝馬町店: 東京都中央区日本橋堀留町1-11-10 鈴井ビル 1F
吉野家神保町店 : 東京都千代田区神田神保町2-7
○真土大塚山公園 (神奈川県平塚市)
出典:Wiki
健太郎の勤務先の市役所は、埼玉県のふじみ野市役所だそうです。
住所:埼玉県ふじみ野市福岡一丁目1番1号